46PM073|第46回 視能訓練士国家試験 過去問
64 歳の女性。複視を主訴に来院した。3年前に交通外傷の既往がある。受傷直後は左眼が開瞼不能であったが、次第に開けられるようになってきたという。視力は右1.0(矯正不能)、左0.9(矯正不能)。瞳孔径は明所で右3mm、左5mm である。右眼固視時の9方向眼位写真(別冊No. 5)を別に示す。所見として誤っているのはどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
外傷後の動眼神経麻痺と迷入再生の所見を読み取る問題です。
解説
外傷後に左眼が開けられなかったが次第に改善し、瞳孔不同(左が散大)と眼球運動障害が残る経過は、左動眼神経麻痺と迷入再生を示します。迷入再生では、内直筋へ向かうはずの線維が上眼瞼挙筋に入り込み、内転しようとすると眼瞼が挙上します(偽Graefe徴候)。
左眼の内転制限、左眼瞼下垂、正面位での左下斜視は動眼神経麻痺の所見として矛盾しません。右下斜筋過動は右眼の所見であり、この症例の左眼の障害からは説明できず、誤りです。
選択肢の確認
1.左眼瞼下垂
誤り。左眼瞼下垂は動眼神経麻痺の所見として矛盾しない。
2.左眼内転制限
誤り。左眼内転制限は動眼神経麻痺の所見である。
3.右下斜筋過動
正しい。右下斜筋過動は健側である右眼の所見であり、この病態から説明できない。
4.正面位での左下斜視
誤り。正面位での左下斜視は上直筋・下斜筋の麻痺による所見として矛盾しない。
5.右方視時の左眼瞼挙上
誤り。右方視時(左眼内転時)の左眼瞼挙上は迷入再生による偽Graefe徴候である。
覚えるポイント
- 動眼神経麻痺=眼瞼下垂・散瞳・外下斜視・内転/上転/下転制限。
- 迷入再生=内転時の眼瞼挙上(偽Graefe徴候)、内転時の縮瞳。
- 外傷性・圧迫性で起こり、虚血性では起こりにくい。