49AM066|第49回 視能訓練士国家試験 過去問
60歳の男性。左眼の急激な視力低下を訴えて来院した。10年前から高血圧症で加療中である。視力は右1.2(矯正不能)、左 光覚弁(矯正不能)。眼底は黄斑部を除いて後極部の網膜が乳白色に混濁していたが、視神経乳頭は正常であった。フラッシュERGの結果(別冊No. 3 ①〜⑤)を別に示す。 この患者の左眼の検査結果はどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
急激な視力低下と眼底所見からERG波形を選ぶ図問題です。
解説
後極部網膜の乳白色混濁で黄斑部だけが赤く残る(cherry red spot)所見は、網膜中心動脈閉塞症です。網膜中心動脈は網膜内層を灌流し、外層(視細胞)は脈絡膜循環で保たれます。
そのため ERGでは、視細胞由来のa波は保たれ、双極細胞由来のb波だけが減弱して、**b波がa波より小さいnegative ERG(陰性型)**となります。この形の波形が正答です。
選択肢の確認
1.①
誤り。正常波形は網膜内層の障害を反映していない。
2.②
誤り。全波形が消失する形は網膜全体の障害を示す。
3.③
誤り。a波が減弱する形は視細胞の障害を示す。
4.④
正しい。a波が保たれb波が減弱する陰性型ERGが網膜中心動脈閉塞症に一致する。
5.⑤
誤り。b波が増大する形はこの病態と一致しない。
覚えるポイント
- negative ERG=a波保存・b波減弱。網膜内層の障害を示す。
- 代表疾患=網膜中心動脈閉塞症、CSNB、先天網膜分離症、小口病。
- cherry red spot=後極部の乳白色混濁で黄斑だけが赤く透見される。