50PM074|第50回 視能訓練士国家試験 過去問
38 歳の男性。交通事故による頭部打撲のため一時的に意識消失した後、複視を自覚して受診した。眼位は左眼上斜視を呈する。眼底写真(別冊No. 11A)を別に示す。Maddox 二重杆試験での患者の見え方(別冊No. 11B①〜⑤)を別に示す。正しいのはどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
左眼上斜視で、眼底写真では左眼の中心窩が乳頭中心より下方にあり外方回旋を示す。Maddox二重杆試験では上斜視眼である左眼の線(点線)が右眼の線より下方に、しかも傾いて見える③が該当する。
解説
頭部打撲後の複視で左眼上斜視を呈し、眼底写真では左眼の中心窩が視神経乳頭中心より下方に位置して外方回旋を示しています。上斜視と外方回旋が同じ眼に起こるのは、内旋・下転作用をもつ左上斜筋の麻痺です。頭部外傷は滑車神経麻痺の最も多い原因です。
Maddox二重杆試験では、回旋偏位のある眼が見る線だけが傾いて見え、上斜視の眼が見る像は下方に投影されます。図の凡例では実線が右眼、点線が左眼なので、右眼の実線は水平のまま、左眼の点線がその下方に傾いて見える③が本例の見え方です。
選択肢の確認
1.①
右眼の実線が上で左眼の点線が下方に傾く配置に見えますが、点線の傾きと上下関係が③と異なり、右眼側に回旋を置いた図です。
2.②
左眼の点線が上向きに傾いており、回旋の向きが逆です。
3.③
正しい。右眼の実線は水平で、左眼の点線がその下方に外方回旋の向きで傾いており、左上斜筋麻痺の見え方に一致します。
4.④
左眼の点線が下方にありますが傾きの向きが逆で、内方回旋の見え方です。
5.⑤
左眼の点線が右眼の実線より上に描かれており、左眼上斜視で左眼の像が下に見えるという上下関係と合いません。
覚えるポイント
- 上斜視+同じ眼の外方回旋=その眼の上斜筋麻痺
- 上斜視眼の像は下方に投影される
- Maddox二重杆では回旋のある眼の線だけが傾く