51AM071|第51回 視能訓練士国家試験 過去問
57 歳の女性。外斜視を主訴に来院した。母親から斜視は生来だと言われているが、マスク着用の頻度が増えてから眼位異常を指摘されるようになった。在胎7か月、1,300 g で出生した。視力は右0.2(1.2×-1.50D◯cyl-1.50D 85°)、左0.1(1.2×-1.50D◯cyl-2.75D 65°)。角膜反射検査では15°外斜視を認めるが、遮閉試験で整復運動は認めない。眼位写真および眼底写真(別冊No. 7)を別に示す。今後の治療方針として正しいのはどれか。

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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
遮閉試験で整復運動がない見かけの外斜視の対応を問う図問題です。
解説
角膜反射検査では15°の外斜視に見えるのに、遮閉試験で整復運動が認められないというのは、実際には眼位のずれがない偽外斜視であることを意味します。未熟児出生の既往と眼底写真から、**黄斑部の耳側偏位(陽性κ角)**が原因と考えられます。
実際の斜視ではないので、斜視の治療は行いません。矯正視力も両眼1.2と良好で、両眼視機能も保たれています。
選択肢の確認
1.融像訓練を行う。
誤り。実際の斜視ではないため融像訓練の適応はない。
2.斜視の治療は行わない。
正しい。偽外斜視であり斜視の治療は行わない。
3.斜視に対して観血的治療を行う。
誤り。実際の斜視ではないため手術の適応はない。
4.斜視に対してプリズム眼鏡を処方する。
誤り。実際の斜視ではないためプリズム眼鏡の適応はない。
5.斜視に対してA 型ボツリヌス毒素注射を行う。
誤り。実際の斜視ではないためボツリヌス毒素注射の適応はない。
覚えるポイント
- 遮閉試験で整復運動がなければ偽斜視。角膜反射だけで判断しない。
- 陽性κ角=黄斑が耳側に偏位。未熟児網膜症の瘢痕期でみられる。
- 陰性κ角=偽内斜視の原因。内眼角贅皮も偽内斜視をきたす。