51PM075|第51回 視能訓練士国家試験 過去問
70 歳の男性。昨日昼に突然ものが上下に2つに見えるようになったことを主訴に来院した。左に頭部傾斜をすると複視の増大を自覚する。20 年来の糖尿病治療歴がある。この患者のHess 赤緑試験(別冊No. 13A)および健常者のMRI 冠状断(別冊No. 13B)を別に示す。原因と考えられる外眼筋はどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
Hess赤緑試験とMRI冠状断から麻痺筋を同定する図問題です。
解説
左への頭部傾斜で複視が増大するという所見は、Bielschowsky頭部傾斜試験が左で陽性であることを意味し、左眼上斜筋麻痺を示します。Hess図でも左眼の内下方への引き込みがあり、20年来の糖尿病を背景とした虚血性の滑車神経麻痺として突然発症したと考えられます。
MRI冠状断で上斜筋は眼窩の上鼻側を走行し、上直筋(上眼瞼挙筋複合体)の内側に小さく描出されます。図では⑤が上直筋、④がその鼻側の小さな上斜筋、③が内直筋、②が下直筋、①が外直筋にあたるので、原因筋は④です。
選択肢の確認
1.①
誤り。この位置の筋は上斜筋ではない。
2.②
誤り。この位置の筋は上斜筋ではない。
3.③
誤り。この位置の筋は上斜筋ではない。
4.④
正しい。眼窩上鼻側に位置する上斜筋が原因筋である。
5.⑤
誤り。この位置の筋は上斜筋ではない。
覚えるポイント
- Bielschowsky頭部傾斜試験=患側への傾斜で上下偏位が増強する。
- 上斜筋は眼窩の上内側を走行し、冠状断では上直筋の内側に描出される。
- 糖尿病は虚血性の脳神経麻痺(Ⅲ・Ⅳ・Ⅵ)の代表的原因。多くは数か月で回復する。