52PM066|第52回 視能訓練士国家試験 過去問
72 歳の男性。2か月前に脳梗塞を発症した後、左側にあるものにぶつかりやすくなった。食事の際に左側に置かれたものに気付かず食べ残す傾向がある。視力は右0.7(1.2×-2.50D)、左0.6(1.2×-2.25D)で、記憶力や判断力に明らかな低下はみられなかった。視野検査の結果(別冊No. 5)を別に示す。この患者で考慮すべき病態はどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
脳梗塞後に左側を見落とす症状の病態を問う図問題です。
解説
左側の物にぶつかる、左側に置かれたものを食べ残すという症状は、半側空間無視の典型です。多くは右頭頂葉(下頭頂小葉)の障害で、左空間への注意が向かなくなります。
矯正視力が両眼1.2と良好で、記憶力や判断力も保たれていることから認知症ではなく、視野検査で半盲がなければ皮質盲や同名半盲でもありません。本人に自覚(病識)が乏しいのも特徴です。
選択肢の確認
1.失語症
誤り。失語症は言語の障害であり空間の見落としは説明できない。
2.水平注視麻痺
誤り。水平注視麻痺は眼球運動の障害である。
3.認知症
誤り。記憶力や判断力は保たれており認知症は考えにくい。
4.半側空間無視
正しい。左空間への注意が向かない半側空間無視である。
5.皮質盲
誤り。皮質盲では視覚そのものが失われる。
覚えるポイント
- 半側空間無視=右頭頂葉障害で左空間を無視。視野障害とは別。
- 線分二等分試験・模写課題・線分抹消試験で評価する。
- 同名半盲は自覚があり代償するが、半側空間無視には病識が乏しい。