53AM072|第53回 視能訓練士国家試験 過去問
6 歳の女児。1 時間前に父親の足があたり右眼を受傷し、右眼痛、複視および悪心を訴えて来院した。眼窩CT 冠状断(別冊No. 10)を別に示す。治療方針として適切なのはどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
小児の眼窩吹き抜け骨折の治療方針を問う図問題です。
解説
小児では骨がしなやかなため、割れた骨が跳ね上がって元に戻る線状型(trapdoor型)骨折となり、外眼筋や眼窩内容が骨折部に強く嵌頓します。**眼痛・複視に加えて悪心・嘔吐(眼心臓反射)**を伴うのが特徴的な所見です。
嵌頓した筋は虚血に陥って壊死する危険があるため、早急に手術で嵌頓組織を眼窩内へ整復する必要があります(white-eyed blowout fracture)。
選択肢の確認
1.抗菌薬を点眼する。
誤り。抗菌薬点眼は治療にならない。
2.自然治癒がみられるため経過観察とする。
誤り。筋の嵌頓があり自然治癒は期待できず、放置すると筋が壊死する。
3.手術で眼窩外に嵌頓した組織を眼窩内に整復する。
正しい。早急に手術で嵌頓した組織を眼窩内へ整復する。
4.直ちに外眼筋の後転術を行う。
誤り。外眼筋の後転術は嵌頓の解除にはならない。
5.副腎皮質ステロイド薬を全身投与する。
誤り。ステロイド全身投与では嵌頓は解除できない。
覚えるポイント
- 小児のtrapdoor型骨折=白目のまま(white-eyed)、悪心・嘔吐・徐脈を伴う。
- 筋の虚血壊死を防ぐため緊急手術(受傷後24〜48時間以内)が望ましい。
- 成人の開放型では眼球陥凹が主で、待機的に手術を検討する。