54AM070|第54回 視能訓練士国家試験 過去問
46 歳の男性。1 か月前から複視を自覚して来院した。Hess 赤緑試験の結果(別冊No. 9)を別に示す。正しいのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: 3・5
正答
3、5
この問題のポイント
Hess赤緑試験の結果から所見を読み取る図問題です。
解説
Hess図では左眼の図が小さく上方へ偏位し、右眼の図は大きく下方へ張り出しています。左眼が上斜視で、右眼の下直筋(左上斜筋のともむき筋)が過動している所見なので、左上斜筋麻痺による非共同性の上下斜視です。
上斜筋麻痺では健側へ頭を傾けると複視が軽くなるため、代償頭位は右への頭部傾斜です。また上斜視となっている左眼に基底下方プリズムを装用すると上下複視が軽減します。麻痺眼(左眼)で固視すると健眼に大きな二次偏位が出るので、複像間距離は左眼固視のほうが大きくなります。顔面非対称は先天性の長期例でみられる所見で、1か月前からの複視ではHess図から判断できません。
選択肢の確認
1.顔面非対称がある。
誤り。発症から1か月であり顔面非対称は生じない。
2.共同性斜視である。
誤り。図の大きさが左右で異なり非共同性斜視である。
3.右への頭部傾斜がある。
正しい。麻痺筋に応じた代償頭位として頭部傾斜がみられる。
4.左眼固視より右眼固視で複像間距離が増大する。
誤り。麻痺眼固視のときに複像間距離が増大する。
5.左眼に基底下方プリズムを装用すると上下複視が軽減する。
正しい。上斜視の眼に基底下方プリズムを装用すると上下複視が軽減する。
覚えるポイント
- 小さい図=麻痺眼。最も引き込まれた方向が麻痺筋の作用方向。
- 上斜視の眼=基底下方、下斜視の眼=基底上方のプリズムで矯正する。
- 先天性では長期の代償頭位により顔面非対称を伴うが、後天性では伴わない。