56AM071|第56回 視能訓練士国家試験 過去問
40 歳の女性。霧視を主訴に来院した。視力は右1.2(矯正不能)、左1.2(矯正不能)で眼圧は両眼ともに正常範囲内であった。両眼の眼底写真(別冊No. 10A)およびOCT のC スキャン画像(別冊No. 10B)を別に示す。考えられる疾患はどれか。

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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
両眼の霧視と眼底・OCT所見から疾患を判断する図問題です。
解説
視力・眼圧が正常なのに霧視を訴え、両眼の眼底で視神経乳頭の耳側(乳頭黄斑線維束側)が蒼白、OCTのCスキャンで鼻側網膜に対応する部位の神経節細胞層が帯状に菲薄化していれば、視交叉の圧迫を示します。
鼻側網膜の線維が視交叉で交叉するため、そこが圧迫されると鼻側網膜由来の神経節細胞が選択的に脱落し、両耳側半盲となります。原因として下垂体腺腫が最も多くみられます。
選択肢の確認
1.緑内障
誤り。緑内障では眼圧や乳頭陥凹の所見が伴い、この分布とは異なる。
2.下垂体腺腫
正しい。鼻側網膜に対応する神経節細胞の帯状菲薄化は視交叉圧迫(下垂体腺腫)を示す。
3.網膜色素変性
誤り。網膜色素変性では周辺部の変性と骨小体様色素沈着がみられる。
4.網膜静脈閉塞
誤り。網膜静脈閉塞では網膜出血がみられる。
5.虚血性視神経症
誤り。虚血性視神経症は片眼性で急性発症する。
覚えるポイント
- 視交叉圧迫=両耳側半盲。OCTで鼻側網膜由来の神経節細胞層が帯状に菲薄化する。
- band atrophy(帯状萎縮)=視交叉病変に特徴的な乳頭所見。
- 下垂体腺腫が最も多い原因。内分泌症状の確認も必要。