56PM069|第56回 視能訓練士国家試験 過去問
61 歳の男性。右後大脳動脈梗塞で入院した。視力は右(1.2×-2.00 D◯cyl- 1.25 D 145°)、左(1.2×-1.25 D◯cyl-1.50 D 125°)、前眼部、中間透光体および眼底に異常はない。入院中に行った視野検査結果(別冊No. 10A)と視覚伝導路の図(別冊No. 10B)を別に示す。障害を受けたのはどこか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
視野は両眼の左側が欠ける左同名半盲だが左右で形が大きく異なる不一致性で、右後大脳動脈の支配を受ける右外側膝状体(③)の障害に合致する。
解説
図Aの視野は両眼とも左側が欠ける左同名半盲ですが、左眼では広い範囲が欠け右眼では欠損が小さいという不一致性(incongruous)の半盲です。同名半盲の一致性は後方の病変ほど高くなるので、不一致性が強いことは視索〜外側膝状体という前方の病変を示します。
右後大脳動脈は後頭葉だけでなく、後脈絡叢動脈を介して外側膝状体も灌流します。図Bで③は右視索が終わる右外側膝状体の位置にあたり、この症例の病変部位です。①は視交叉(両耳側半盲)、②は右視索(前脈絡叢動脈支配)、④は右視放線(中大脳動脈支配)、⑤は右後頭葉(一致性が高く黄斑回避を伴う半盲)で、いずれもこの視野と血管支配の組合せに合いません。
選択肢の確認
1.①
視交叉の病変では両耳側半盲となり、同名半盲にはなりません。
2.②
右視索の病変でも不一致性の左同名半盲は起こりますが、視索は前脈絡叢動脈の支配で、右後大脳動脈梗塞では障害されにくい部位です。
3.③
正しい。右後大脳動脈の支配を受ける右外側膝状体で、不一致性の左同名半盲を説明できます。
4.④
右視放線は中大脳動脈の支配で、後大脳動脈梗塞の病変部位には合いません。
5.⑤
右後頭葉の病変なら両眼の欠損がほぼ同形(一致性)となり、黄斑回避を伴うのが典型で、この視野とは異なります。
覚えるポイント
- 同名半盲は病変が後方ほど左右の形が一致する
- 不一致性の同名半盲=視索・外側膝状体の病変
- 外側膝状体は後大脳動脈(後脈絡叢動脈)の支配を受ける