56PM070|第56回 視能訓練士国家試験 過去問
55 歳の男性。昨晩、階段を駆け上がり、息切れしているときに左眼が見えないことに気づいて来院した。左視力は手動弁である。左の眼底写真(別冊No. 11)を別に示す。正しいのはどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
突然の視力低下と眼底所見から病態を判断する図問題です。
解説
突然の高度な視力低下(手動弁)と、後極部の乳白色混濁にcherry red spotを伴う眼底は網膜中心動脈閉塞症です。網膜内層が虚血で浮腫を起こすため、OCTでは網膜内層が肥厚し高反射を示します。
網膜は虚血に弱く視力予後は不良、ERGは陰性型(a波保存・b波減弱)、黄斑部の赤い部分は出血ではなく脈絡膜の透見、ステロイドは無効です。
選択肢の確認
1.視力予後は良い。
誤り。網膜は虚血に弱く視力予後は不良である。
2.ERG は正常である。
誤り。ERGは陰性型(a波保存・b波減弱)を示す。
3.黄斑部に出血がある。
誤り。黄斑部が赤いのは出血ではなく脈絡膜の透見(cherry red spot)である。
4.網膜内層が肥厚している。
正しい。網膜内層が虚血性浮腫により肥厚する。
5.副腎皮質ステロイド薬が有効である。
誤り。副腎皮質ステロイドは原則として有効ではない。
覚えるポイント
- 網膜中心動脈閉塞症=突然の無痛性高度視力低下、cherry red spot、RAPD陽性。
- OCT=急性期に網膜内層の肥厚と高反射。慢性期に菲薄化する。
- 塞栓源(頸動脈狭窄・心房細動)の検索と巨細胞性動脈炎の除外が必要。