44AM48|第44回 第2種ME技術実力検定試験 過去問
IABP のタイミング調整で正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、IABPのバルーン拡張・収縮タイミングと、トリガ信号の選択が問われています。
IABPでは、バルーンを拡張期に膨張させ、収縮期直前に収縮させます。
電気メス使用中は心電図にノイズが混入しやすいため、心電図トリガではなく動脈圧トリガを用いることがあります。
解説
IABP、Intra-Aortic Balloon Pump は、大動脈内に留置したバルーンを心周期に合わせて膨張・収縮させる補助循環装置です。
目的は主に次の2つです。
- 拡張期にバルーンを膨張させ、冠動脈血流を増やす。
- 収縮期直前にバルーンを収縮させ、左室の後負荷を下げる。
タイミングの基本は、大動脈弁が閉じた直後、つまり拡張期開始時にバルーンを膨張させます。動脈圧波形では重複切痕付近が目安になります。
その後、次の収縮期が始まる直前にバルーンを収縮させます。
IABPのタイミング制御には、心電図トリガ、動脈圧トリガ、ペーシングトリガなどがあります。心電図トリガでは、通常QRS波、特にR波を基準にします。
電気メスを使用すると、心電図信号に高周波ノイズが入り、誤トリガの原因になります。このような場合は、動脈圧波形を基準にする動脈圧トリガを用いるのが適切です。
ME機器管理での注意点
IABPでは、トリガの選択、拡張タイミング、収縮タイミング、動脈圧波形、バルーン駆動状態、抗凝固、下肢虚血を継続的に確認します。
選択肢の確認
1.心電図トリガは T 波でトリガする。
誤り。
心電図トリガでは、通常QRS波、特にR波を基準にします。T波を基準にするわけではありません。
2.心電図トリガは心房細動では使用できない。
誤り。
心房細動ではRR間隔が不規則になるためタイミング調整に注意が必要ですが、QRS波が検出できれば心電図トリガが使用される場合があります。使用できないと断定するのは不適切です。
3.ペーシングパルスはトリガとして使用できない。
誤り。
ペースメーカ使用中には、ペーシング信号をトリガとして利用できる機能を備えたIABP装置があります。使用できないとする記述は不適切です。
4.大動脈弁が閉じたときにバルーンを収縮させる。
誤り。
大動脈弁が閉じた直後は拡張期の開始であり、IABPではバルーンを膨張させるタイミングです。収縮させるのは次の収縮期直前です。
5.電気メスを用いる場合は動脈圧トリガを用いる。
正しい。
電気メス使用中は心電図にノイズが入りやすく、心電図トリガが不安定になることがあります。そのため、動脈圧波形を利用する動脈圧トリガが有用です。
覚えるポイント
- IABPは拡張期に膨張します。
- IABPは収縮期直前に収縮します。
- 膨張は大動脈弁閉鎖直後が目安です。
- 心電図トリガでは通常R波を使います。
- 電気メス使用時は心電図ノイズが入るため、動脈圧トリガが有用です。