20PM055|第20回 言語聴覚士国家試験 過去問
前頭葉損傷による言語症状として誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
純粋失読は通常、左後頭葉視覚野と脳梁膨大部周辺の病変で起こり、前頭葉症状ではありません。前頭葉は発語・書字・言語の遂行制御に関係します。
解説
純粋失読は書くことが比較的保たれるのに読めない失読失書を伴わない病型で、左後頭葉病変に脳梁膨大部障害が加わり、右視覚野から左半球言語領域への視覚情報伝達が遮断される機序が代表です。前頭葉の優位半球にはBroca野やその周辺があり、発語失行、喚語困難、非流暢性を生じ得ます。前頭葉内側・前頭前野の障害では発話開始や言語性作業記憶、複雑な文理解に影響します。中前頭回後部などの限局病変で純粋失書が報告されます。したがって純粋失読だけが前頭葉損傷との対応から外れます。
選択肢の確認
1.「純粋失書」は優位半球前頭葉の中前頭回後部などの病変で生じることがあります。
2.「喚語障害」は前頭葉言語ネットワークの損傷を含む失語で出現し得ます。
3.「純粋失読」は左後頭葉と脳梁膨大部周辺の病変が典型で、前頭葉症状ではないため正答です。
4.「発語失行」は左前頭葉の中心前回・島・Broca野周辺ネットワークの損傷で生じ得ます。
5.「聴覚的理解障害」は文法的に複雑な文や作業記憶負荷の高い理解で前頭葉損傷に伴い得ます。
覚えるポイント
純粋失読は「左後頭葉+脳梁膨大部」、発語失行は左前頭葉周辺です。読む入力路と話す運動企画の局在を分けます。