20PM062|第20回 言語聴覚士国家試験 過去問
脳梁膨大部病変によって起こるのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
脳梁膨大部は左右の後頭葉視覚情報を連絡します。病変により左視野情報が右視覚野から左半球言語領域へ渡れず、左視野の失読が起こります。
解説
各眼の左視野情報は右後頭葉へ投射します。文字を読むには、この視覚情報が優位半球である左半球の言語・読字ネットワークへ届く必要があります。脳梁膨大部は左右後頭葉を結ぶため、ここが損傷すると右視覚野に到達した左視野の文字情報が左半球へ転送されず、左視野に提示した文字が読めない半視野性失読が生じます。左手の失行、失書、触覚性呼称障害は右半球の運動・体性感覚情報を左半球言語・行為系へ渡せない脳梁離断で生じますが、より前方の脳梁体部などとの関連が中心です。右手は左半球が直接制御するため、脳梁離断による構成障害の典型側ではありません。
選択肢の確認
1.「左手の失行」は脳梁体部など運動関連連絡の離断でみられますが、膨大部病変の代表症状ではありません。
2.「左手の失書」も左半球の書字情報が右運動野へ渡らない脳梁離断症状ですが、膨大部特異的ではありません。
3.「左手の触覚性呼称障害」は右体性感覚野の情報が左言語野へ届かない離断症状です。
4.「左視野の失読」は後頭葉間を結ぶ脳梁膨大部病変で生じるため正答です。
5.「右手の構成障害」は右半球空間情報との離断で左手に出る場合との対応が逆です。
覚えるポイント
脳梁膨大部は後頭葉どうしを連絡します。「左視野→右後頭葉→膨大部→左言語野」が切れると左視野失読です。