21AM019|第21回 言語聴覚士国家試験 過去問
右反回神経麻痺の原因とならないのはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
大動脈弓を反回するのは左反回神経であり、弓部大動脈瘤は通常左側麻痺の原因となる。右反回神経は右鎖骨下動脈を回る。
解説
左右の反回神経は頸部へ戻る走行が非対称である。右は迷走神経から分かれて右鎖骨下動脈の下を反回し、左は胸郭内深く下降して大動脈弓の下、動脈管索付近を回る。そのため弓部大動脈瘤や左心血管病変による圧迫は左反回神経麻痺を起こしやすい。肺癌・食道癌は縦隔内、甲状腺癌や頸部リンパ節転移は頸部の神経走行に浸潤・圧迫し、病変部位によって右側にも麻痺を生じ得る。選択肢では左右差を決める解剖が鍵となる。
選択肢の確認
1.「弓部大動脈瘤」:弓部大動脈瘤は大動脈弓を回る左反回神経の圧迫原因であり、右反回神経麻痺との組合せにはならない。
2.「肺 癌」:肺癌、とくに肺尖・縦隔へ進展する病変は迷走神経・反回神経を侵し、右側麻痺の原因になり得る。
3.「食道癌」:食道癌は気管食道溝を上行する反回神経へ浸潤し、病変の位置に応じて右反回神経も障害し得る。
4.「甲状腺癌」:甲状腺癌は甲状腺背側近くを走る反回神経へ浸潤し、右声帯麻痺を起こし得る。
5.「悪性腫瘍頸部リンパ節転移」:悪性腫瘍の頸部リンパ節転移は頸部の迷走神経・反回神経を圧迫または浸潤し、右側麻痺の原因となり得る。
覚えるポイント
右反回神経=右鎖骨下動脈、左反回神経=大動脈弓。嗄声と胸部病変では左右の走行差から原因部位を推定する。