21AM073第21回 言語聴覚士国家試験 過去問

言語発達障害学

自閉症スペクトラム障害児への指導として適切でないのはどれか。

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正解: 4

正答

(4)

この問題のポイント

自閉症スペクトラム障害児には曖昧な心理推測を求めず、見える情報、肯定形、具体的な時刻・行動で伝える。『相手の気持ちになって』だけでは抽象的すぎる。

解説

ASDでは予定変更、曖昧語、暗黙の社会規則、他者の心的状態の推測が負担になりやすい。行先を写真や文字で可視化し、禁止だけでなく代わりに行う具体的行動を肯定形で示す。『ちょっと』のような量・時間の幅が不明な表現は避け、『10時まで』など終了条件を明示する。予定変更は予告して見通しを作る。他者理解を教える場合も、『相手の気持ちになってみて』と内省を丸投げせず、表情・状況・発言を具体的に示して選択肢や理由を一緒に検討する。

選択肢の確認

1.「行先を写真や文字で知らせる。」:行先を写真や文字で知らせると、口頭情報が消えても予定を確認でき、見通しと不安軽減に役立つ。
2.「「してはいけない」ではなく「しなさい」と教える。」:『してはいけない』だけでなく『手は膝に置く』など望ましい代替行動を肯定形で具体的に教える。
3.「「ちょっと待って」ではなく「~時まで待って」と伝える。」:『ちょっと待って』を終了時刻や合図へ置き換えると、待つ長さが予測可能になる。
4.「「相手の気持ちになってみて」と促す。」:『相手の気持ちになってみて』は抽象的な心的推測を要求するだけで、具体的手掛かりや行動を示さず不適切である。
5.「予定の変更は事前に知らせる。」:予定変更を事前に伝え、視覚スケジュールも修正すれば、予想外の変化による混乱を減らせる。

覚えるポイント

ASD支援の伝え方は、見える・肯定的・具体的・予告可能。気持ちは推測を要求するだけでなく、状況証拠と言動から教える。

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