21AM074|第21回 言語聴覚士国家試験 過去問
中学1年生の女子。知的水準は平均以上。発達性ディスレキシアで、読み書きともに重度の障害がある。学校の指導内容で優先順位が低いのはどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
重度の読み書き障害がある生徒に、分からない語を文字中心の辞書で自力検索させることは負荷が高く、授業参加を支える他の代替手段より優先順位が低い。
解説
平均以上の知的能力があっても、発達性ディスレキシアでは文字の正確・流暢な読みと綴りに大きな困難がある。中学生では基礎訓練だけで学習機会を遅らせず、キーボード入力、板書撮影、読み上げソフトなどで読み書き負荷を代替し、教科内容へアクセスさせる。英語もまず音声で語彙・意味・文を学び、文字処理を段階的に加える方法が合理的である。一般的な紙の辞書で未知語を探すには見出し語の綴り、配列順の探索、定義文の読解が必要で、重度例には非効率なので音声辞書等へ代替する。
選択肢の確認
1.「キーボードでの入力を練習する。」:キーボード入力は手書き綴りの負担を減らし、文章作成と課題提出を保障するため優先度が高い。
2.「英語学習は音声言語から開始する。」:英語学習を意味の分かる音声言語から始めると、文字―音対応の難しさと教科理解を分離できる。
3.「分からない語彙を辞書で調べる。」:分からない語を通常の辞書で調べる課題は読み・綴り・探索を同時に要求し、重度の読み書き障害では優先順位が低い。
4.「黒板の内容を撮影する。」:黒板を撮影できれば時間制限下の板書写しを減らし、説明を聞いて理解することへ注意を使える。
5.「読み上げソフトウェアを利用する。」:読み上げソフトは教科書や資料の文字を音声化し、知的能力に見合う内容へアクセスする合理的配慮となる。
覚えるポイント
支援の目的は文字訓練だけでなく学習権の保障。入力・撮影・読み上げ・音声先行で障壁を迂回し、内容学習を止めない。