21PM096|第21回 言語聴覚士国家試験 過去問
図に示すオージオグラムから聞き間違いが予想される組み合わせはどれか。【別図あり】

解答・解説を見る
正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
図は1 kHz以降に急墜する両側高音障害で、高周波摩擦成分の違いに依存する「き」と「ち」の聞き分けが難しい。
解説
オージオグラムは低音域が10~30 dB HL程度に保たれる一方、1.5 kHz付近から55~65 dB、4 kHzで約75~80 dB、8 kHzで約90~95 dBへ急低下する。母音や鼻音・有声性の低周波成分は比較的利用できるが、/k/の破裂・後続母音への移行と/tɕ/の高周波摩擦雑音の手掛かりが失われ、「き/ち」の識別が難しくなる。図の左右耳はほぼ同様である。
選択肢の確認
1.「「き」と「ち」」:「き」と「ち」は破裂・摩擦の高周波手掛かりの差が重要で、図の急墜域で失われやすい。
2.「「わ」と「ば」」:「わ」と「ば」は低周波の有声性・接近音と破裂の手掛かりが比較的残る。
3.「「あ」と「え」」:「あ」と「え」の母音識別は主に低~中域フォルマントで、低域聴力が保たれる。
4.「「ま」と「ば」」:「ま」と「ば」は鼻音性・低周波有声成分など、図で比較的利用可能な情報がある。
5.「「さ」と「な」」:「さ」と「な」も差は大きいが、鼻音の低周波手掛かりが強く選択肢1ほど紛れにくい。
覚えるポイント
急墜型高音難聴では無声子音・摩擦音が落ちる。オージオグラムと音素の周波数手掛かりを重ねる。