23AM071第23回 言語聴覚士国家試験 過去問

言語発達障害学

小学1年生の自閉症スペクトラム障害女児。給食の時間にパニックを起こすことが多い。考えられる原因と対応との組合せで適切でないのはどれか。

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正解: 5

正答

(5)

この問題のポイント

パニック中は言語理解と自己分析が低下するため、その場で理由を説明させる対応は負担を増す。まず安全と鎮静を優先し、原因分析は落ち着いた後に行う。

解説

給食時のパニックには食感・偏食、食器音や匂いの感覚過敏、活動切替の難しさ、拒否を伝える手段不足など複数要因があり得る。食べられる形態へ調整し、音・匂い刺激を減らし、視覚スケジュールで見通しを作り、『いりません』『休みたい』をカード等で伝えられるようにする。強い情動状態では質問に答える実行機能と言語処理が使いにくく、『なぜ』と迫ると責められた感覚や再興奮を招く。静かな場所と回復手順を用意し、後から行動前後の記録で要因を検討する。

選択肢の確認

1.「偏食 ――― 摂食可能な食物や形態に変更する。」:偏食には栄養・安全を確認し、まず摂食可能な食品や形態を用意して段階的に範囲を広げる。
2.「感覚過敏 ――― 音、臭い、味など原因を軽減する。」:感覚過敏には騒音、匂い、味、照明、混雑のどれが負担かを見極め、刺激を軽減する。
3.「活動の切替困難 ――― 一日の活動の見通しが立つようにする。」:切替困難には一日の予定と給食開始・終了を視覚化し、予告して見通しを作る。
4.「意思表現の困難 ――― 拒否を表現できる手段を指導する。」:拒否や休憩をカード・身振り・短い語で表現できれば、パニック以外の意思伝達手段になる。
5.「感情の抑制困難 ――― その場で理由を説明させる。」:感情が高ぶったその場で理由を説明させるのは処理負荷を上げるため不適切で、鎮静後に検討する。

覚えるポイント

パニック時は説明要求より安全・刺激低減・回復。平常時にABC記録で原因を探し、代替行動を教える。

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