23PM046|第23回 言語聴覚士国家試験 過去問
ナラティブの発達基盤となるスクリプトについて正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
スクリプトは食事、買物、受診など、繰り返し経験する出来事の典型的な順序と役割についての一般的知識である。
解説
ナラティブでは登場人物、場所、時間、因果関係を組織して出来事を語る必要がある。その基盤となるスクリプトは、「店へ入り、品物を選び、支払い、店を出る」のように、特定場面で通常何がどの順番で起こるかを表す長期記憶内の知識構造である。個別の一回の出来事そのものではなく、反復経験から抽象化された一般的な事象系列である。音の単位への気づきは音韻意識、モデルの行動再現は模倣、遊び中の独語は私的発話、言語を対象化する力はメタ言語意識であり、いずれもスクリプトの定義とは異なる。
選択肢の確認
1.「ことばに含まれる音の単位の認識」:ことばに含まれる音の単位を認識・操作する力は音韻意識であり、スクリプトではない。
2.「時系列的な事象に関する一般的知識」:時系列的な事象に関する一般的知識がスクリプトで、物語の順序構成を支える。
3.「前に見たモデルの行動を再現する力」:以前見たモデルの行動を後に再現する力は遅延模倣であり、事象系列の知識とは異なる。
4.「自由遊び場面などで観察される子供の独語」:自由遊び中に子どもが自分へ向けて話す独語は私的発話・自己調整言語である。
5.「言語そのものを客観的に考えることができる力」:言語そのものを客観的に考え操作する力はメタ言語意識で、スクリプトの定義ではない。
覚えるポイント
スクリプト=典型的出来事の時系列知識。個別経験を順序・因果のあるナラティブへ組織する足場になる。