23PM064第23回 言語聴覚士国家試験 過去問

言語発達学

語彙獲得期の言語発達について誤っているのはどれか。 a.初期の語彙獲得は速やかであるため語の過大汎用がみられる。 b.語彙の意味の獲得には大人の意図を推測する語用論的能力が必要である。 c.大人が育児語を用いて働きかけることは語彙獲得を促進する。 d.物を指して「なに?」と質問するようになると語彙が急速に増加する。 e.ボキャブラリー・スパートの時期に増加するのは動詞が多い。

解答・解説を見る

正解: 2

正答

(2)

この問題のポイント

初期語彙は緩やかに増え、ボキャブラリー・スパートでは名詞が多く増える。速やかな初期獲得と動詞優位を述べたa・eが誤る。

解説

初語出現後しばらくは語彙増加が比較的緩やかで、一定の表出語彙数に達すると名称を尋ねる行動が増え、語彙が急増する時期がみられる。過大拡張は「犬」を四足動物一般へ使うように、少ない語を意味特徴の似た対象へ広げる現象で、初期獲得が速いから生じるわけではない。語の指示対象を特定するには、共同注意や話者が何を意図して名づけたかを読む語用論的推論が重要で、養育者の育児語や応答的な働きかけも学習を促す。初期の語彙急増では事物名称、すなわち名詞が中心になりやすく、動詞の急増を主とする説明は不適切である。

選択肢の確認

1.「a,b」:a,bは、aの初期語彙獲得は速やかとはいえず、bの大人の意図を読む語用論的能力は必要である。
2.「a,e」:a,eは、初期から速やかに増えるというaと、スパートで動詞が多いというeがともに誤る。
3.「b,c」:b,cは、話者意図の推測も育児語による応答的入力も語彙獲得を促す正しい説明である。
4.「c,d」:c,dは、育児語による働きかけと、名称質問に伴う語彙の急増はいずれも発達上みられる。
5.「d,e」:d,eは、dは正しいが、eのボキャブラリー・スパートでは一般に動詞より名詞が多く増える。

覚えるポイント

初期語彙は緩徐→名称質問とともに語彙急増。過大拡張は意味範囲の広げすぎで、スパートの中心は名詞。

関連問題

23PM06323PM065
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)