24AM033|第24回 言語聴覚士国家試験 過去問
正しいのはどれか。 a.ある発達段階の発達課題を習得できなくても、後の段階の発達への影響は少ない。 b.発達は加齢に伴い能力が衰えることを含む。 c.遺伝と環境が発達に及ぼす影響の区分は困難である。 d.運動スキルは発達初期から訓練すればするほど効果的である。 e.系統発達は個体の中での連続的な変化である。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
生涯発達は能力の獲得だけでなく維持・変容・低下も含み、遺伝と環境の相互作用として捉える。正しい命題はbとcで、組合せ3が正答となる。
解説
発達は出生から老年期まで続く多方向的な変化であり、ある機能の伸長と別の機能の低下が同時に起こることもある。前段階での課題達成は後続の学習や対人関係の土台となるため、未達成の影響が少ないとはいえない。ただし後からの経験や支援による可塑性もある。遺伝要因と環境要因は、遺伝的傾向が環境への反応を変え、環境が遺伝子発現や経験機会を変えるため、単純に切り分けにくい。運動スキルには成熟や準備性、適切な時期と負荷があり、早ければ早いほど訓練効果が高いわけではない。系統発達は種の進化的変化で、個人内の変化は個体発達である。
選択肢の確認
1.「a,b」:誤り。bは正しいが、発達課題の未習得が後段階へ及ぼす影響を少ないとするaは不適切である。
2.「a,e」:誤り。aに加え、個人の連続変化を系統発達とするeも誤りである。
3.「b,c」:正しい。発達には加齢に伴う低下も含まれ、遺伝と環境の寄与は相互作用するため厳密な区分が難しい。
4.「c,d」:誤り。cは正しいが、成熟を無視して早期訓練ほど常に有効とするdは誤りである。
5.「d,e」:誤り。準備性を欠く過剰な早期訓練の一般化と、系統発達・個体発達の混同がある。
覚えるポイント
生涯発達は「成長だけでなく低下も含む」「遺伝×環境」「可塑性と制約」を押さえる。個体発達=一個人、系統発達=種の進化である。