25PM079|第25回 言語聴覚士国家試験 過去問
鼻咽腔閉鎖機能不全と関連するのはどれか
解答・解説を見る
正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
鼻咽腔閉鎖不全があると、発話時の鼻漏出を補おうとして鼻翼や鼻周囲筋を過剰に収縮させる「鼻渋面」がみられる。選択肢1が直接関連する。
解説
口腔子音を作るには軟口蓋と咽頭壁で鼻咽腔を閉じ、呼気を口腔へ集める必要がある。閉鎖が不十分だと開鼻声、鼻雑音、口腔内圧低下が生じる。話者が漏出を減らそうとして鼻孔を狭め、鼻根・鼻翼周囲へ力を入れる代償運動が鼻渋面である。眼瞼下垂は動眼神経や交感神経、神経筋接合部等、口角偏位は顔面神経、下顎偏位は咀嚼筋・三叉神経や顎関節、鼻中隔弯曲は鼻腔形態の問題であり、鼻咽腔閉鎖機能不全を直接示す代償徴候ではない。
選択肢の確認
1.「鼻渋面」:正しい。発話時の鼻漏出を減らすため鼻周囲筋を緊張させる代償所見である。
2.「眼瞼下垂」:誤り。上眼瞼挙上系の障害を示し、鼻咽腔閉鎖との直接関係はない。
3.「口角の偏位」:誤り。顔面筋の左右差を示す所見で、軟口蓋・咽頭壁閉鎖の指標ではない。
4.「下顎の偏位」:誤り。咀嚼筋や顎関節の左右差で生じ、鼻咽腔閉鎖不全とは別である。
5.「鼻中隔の弯曲」:誤り。鼻腔通気へ影響する形態異常だが、発話時の鼻咽腔閉鎖運動不全ではない。
覚えるポイント
鼻渋面は開鼻声・鼻漏出に伴う代償運動。鼻腔内の形態異常と、軟口蓋・咽頭壁の閉鎖運動を区別する。