27AM072|第27回 言語聴覚士国家試験 過去問
5歳の男児。自閉スペクトラム症と診断されている。ひらがなが読める。障害の特性に合わせた指導・指導として適切でないのはどれか。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
自閉スペクトラム症では、予測可能性と視覚的構造化を活かし、望ましい行動を具体的・肯定的に示す。文字が読めても否定文だけでは代わりに何をすべきか分からない。
解説
ASD児への支援では、写真、絵、文字による予定表や手順表を用い、急な変更を減らして見通しを持たせる。子どもの関心に合わせた遊びで情動を共有し、要求を身振り・絵カード・言葉で相手へ伝える経験をつくる。本児はひらがなが読めるため文字提示も利用できるが、「机にのぼってはだめ」という禁止だけでは望ましい行動が具体化されない。「椅子に座る」「足は床」など、短く肯定形で代替行動を視覚提示する方が適切である。
選択肢の確認
1.「共感できる遊びをする」:適切。興味や楽しさの共有を通じて対人相互性を育てる。
2.「予定の急な変更は避ける」:適切。予測不能による不安を減らし、変更時は事前に視覚的に知らせる。
3.「要求の意図を伝達する遊び」:適切。相手に働きかける機能的コミュニケーションを学べる。
4.「写真や絵の視覚的ヒント」:適切。聴覚言語だけより情報が持続し、手順や期待を理解しやすい。
5.「つくえにのぼってはだめと書く」:不適切で正答。禁止形だけで、実行すべき代替行動を具体的に示していない。
覚えるポイント
視覚支援は「見せればよい」のでなく、いつ・どこで・何を・終わったらどうするかを肯定的かつ具体的に示す。