27PM075|第27回 言語聴覚士国家試験 過去問
喉頭摘出者について誤っているのはどれか。
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
喉頭全摘後は気道と食物路が完全に分離されるため、通常は食物が気管へ入る誤嚥をしにくくなります。「誤嚥しやすい」は誤りです。
解説
喉頭全摘では気管断端を頸部皮膚へ開口して永久気管孔とし、呼吸は鼻・口を通らなくなります。食道は咽頭と連続して気道から分離されるため、術後瘻孔などがなければ嚥下物の気道誤嚥は原理上起こりません。一方、鼻腔を通る呼気が失われ、嗅上皮へ匂いを運べず嗅覚が低下します。鼻へ呼気圧を送れないので鼻をかみにくく、口腔内を陰圧にして飲物・麺をすすり込むことも難しくなります。声門閉鎖による胸腹腔内圧上昇ができないため、重い物を持つ、排便時にいきむ動作も弱くなります。喉頭摘出後の嚥下困難は狭窄・食塊通過障害としては起こり得ますが、誤嚥とは分けます。
選択肢の確認
1.「嗅覚が鈍い」は鼻呼吸がなく匂いが嗅上皮へ届きにくいため正しく×の内容です。
2.「誤嚥をしやすい」は気道と食道が分離されるため誤りで○です。
3.「鼻をかむことが難しい」は鼻腔へ呼気圧を送れず正しく×の内容です。
4.「強くいきむことが難しい」は声門閉鎖で圧を高められず正しく×の内容です。
5.「飲食物を口にすすり込むことが難しい」は口腔陰圧を作りにくく正しく×の内容です。
覚えるポイント
全摘後は永久気管孔で呼吸し、気道と食物路は分離します。誤嚥は減る一方、嗅覚・鼻かみ・すすり・いきみに影響します。