117B063|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
マルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療中の口腔内写真(別冊No. 21)を別に 示す。 矢印の歯の遠心移動に併用するのはどれか。1 つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
歯の遠心移動には、移動させる歯と固定源の間に持続的な牽引力を作用させます。
解説
エラスティックチェーンは複数のブラケットやフック間に装着し、連続的な牽引力を発生させます。歯間空隙の閉鎖や、歯を近心・遠心へ移動させる際に用いられます。
Ⅱ級ゴムは上下顎間の前後的関係、交叉ゴムは頰舌的交叉咬合、垂直ゴムは開咬部の垂直的咬合改善に用います。セパレーターはバンド装着前に歯間を一時的に離開させる器具です。
画像の確認
実画像では、矢印の下顎歯の遠心側に大きな抜歯空隙があり、同歯と後方の固定源はいずれもブラケット・アーチワイヤー上にある。ブラケット間へ連続的な遠心牽引力をかけられるエラスティックチェーンを併用する正答eにつながる。
選択肢の確認
a.Ⅱ級ゴム
誤り。
Ⅱ級ゴムは主に上顎前方・下顎後方の歯列関係を改善する顎間ゴムで、単独歯の遠心移動に最も適した選択ではありません。
b.交叉ゴム
誤り。
交叉ゴムは頰舌的な交叉咬合の改善に用います。
c.垂直ゴム
誤り。
垂直ゴムは上下歯を垂直方向へ牽引し、開咬部の咬合接触を得るために用います。
d.セパレーター
誤り。
セパレーターはバンド装着前に歯間を一時的に離開する器具です。
e.エラスティックチェーン
正しい。
エラスティックチェーンを固定源と対象歯の間に装着し、遠心方向への持続的牽引力を与えます。
覚えるポイント
- エラスティックチェーンは空隙閉鎖や歯の牽引に用いる。
- 顎間ゴムは作用方向ごとに使い分ける。
- セパレーターはバンド装着前の歯間離開に用いる。