117B087|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
矯正装置の写真(別冊No. 32)を別に示す。治療後に増加するのはどれか。 2 つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
矯正装置によって下顎が後下方へ回転すると、FMAとY軸角が増大します。
解説
FMAはFH平面と下顎下縁平面のなす角で、下顎下縁が時計回りに傾くと大きくなります。Y軸角も下顎の成長方向が下方へ向くほど大きくなります。臼歯の挺出や咬合挙上を伴う装置では、このような下顎の後下方回転が生じることがあります。
顔面角は下顎後退で小さくなる傾向があります。SNA角は上顎骨、SNB角は下顎骨の前後的位置を示し、装置の主作用と一致するかを確認します。
画像の確認
実画像では、後頸部の固定帯から前方のオトガイ部へ牽引アームが連結されたチンキャップ型装置で、下顎へ後上方の力を加える構造になっている。この作用に伴う下顎の後下方回転でFMAとY軸角が増加するため、正答a・bにつながる。
選択肢の確認
a.FMA
正しい。
下顎が後下方へ回転すると、FH平面と下顎下縁平面の角度であるFMAが増大します。
b.Y 軸角
正しい。
下顎の成長・回転方向が下方へ向くためY軸角が増大します。
c.顔面角
誤り。
下顎が後下方へ回転すると顔面角は一般に増大せず、むしろ小さくなる方向です。
d.SNA 角
誤り。
SNA角は上顎骨の前後的位置を示し、この装置による主な増加項目ではありません。
e.SNB 角
誤り。
SNB角は下顎骨の前後的位置を示し、後下方回転では増大しません。
覚えるポイント
- FMAは下顎下縁平面の傾斜を表す。
- 下顎の後下方回転でFMAとY軸角が増える。
- 顔面角とSNB角は増加しない。