118A022第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

【厚生労働省では採点除外・本アプリで学習用正答を設定】 21 歳の女性。前歯の咬み合わせが悪いことを主訴として来院した。診断の結果、 上顎両側第二小臼歯を抜去後、マルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行う こととした。初診時の顔面写真(別冊No. 4A)、口腔内写真(別冊No. 4B)及びエッ クス線画像(別冊No. 4C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。 上顎のマルチブラケット装置と併用する適切な矯正装置はどれか。1 つ選べ。

118A022の問題画像
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この問題は公式正答が公表されていないため、採点対象外です。

正答(本アプリの学習用判定)

e

この正答は厚生労働省の公式正答ではありません。

公式の取扱い

厚生労働省は本問を「採点対象から除外する。」とし、理由を「問題としては適切であるが、受験者レベルでは難しすぎるため。」と公表しています。公式正答値表は空欄です。上記の答えは、問題自体は適切とする公式判断と標準的知見を基に、本アプリが学習用に設定したものです。

解説

上顎両側第二小臼歯を抜去して前歯部の排列・後方移動に空隙を利用する場合、上顎大臼歯が近心へ移動すると必要な空隙を失う。実画像では上顎前歯の重なりと回転、浅い前歯被蓋を認める一方、上顎横径不足を示す明瞭な臼歯部交叉咬合や、上顎前方牽引を要する骨格性反対咬合は示されていない。提示された装置のうち、口蓋ボタンを介して上顎大臼歯の近心移動を抑えるNanceのホールディングアーチが、固定源補強という治療目的に最も合う。

画像の確認

実画像では上顎前歯部に歯の重なりと回転があり、上下前歯の被蓋は浅い。上下歯列写真には急速拡大やクワドヘリックスを第一選択とする明瞭な臼歯部交叉咬合はなく、側貌・セファロ分析も上顎前方牽引を要する骨格性反対咬合を示していない。上顎両側第二小臼歯抜去後に前歯排列へ空隙を使うため、上顎大臼歯の近心移動を抑えるNanceのホールディングアーチを学習用正答とする画像判断に整合する。

選択肢の確認

a.急速拡大装置は骨格性の上顎横径不足や交叉咬合の改善に用いる。本画像ではその適応が主所見ではない。

b.上顎前方牽引装置は成長期の上顎劣成長を伴う骨格性III級が主適応である。21歳の本例には合わない。

c.クワドヘリックス装置は緩徐拡大、臼歯回転、交叉咬合改善などに用いるが、本例の主課題は横径改善ではない。

d.サービカルヘッドギアも固定源補強や大臼歯遠心移動に使えるが、患者協力度を要し、上顎大臼歯を挺出させ得る。浅い前歯被蓋を示す成人例の第一候補にはしにくい。

e.Nanceのホールディングアーチは上顎大臼歯の近心移動を抑え、抜歯空隙を前歯部に利用するための口腔内固定源となる。学習用判定として最も適切である。

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