118B048第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

25 歳の女性。口元の突出感を主訴として来院した。診断の結果、上顎両側第一 小臼歯、下顎右側第一小臼歯、下顎左側第二小臼歯の抜去とマルチブラケット装置 を用いた矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 16A)、口腔 内写真(別冊No. 16B)及びエックス線画像(別冊No. 16C)を別に示す。セファロ分 析の結果を図に示す。 適切な治療方針はどれか。3 つ選べ。

118B048の問題画像
3つ選択
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正解: b・c・e

正答

b、c、e

この問題のポイント

非対称な小臼歯抜去では、前歯後退量、歯列正中、左右の大臼歯関係を同時に計画します。

解説

口元の突出感を改善するため、抜歯空隙を利用して上下顎前歯を舌側へ移動します。下顎右側第一小臼歯と左側第二小臼歯という左右で異なる抜歯部位は、正中線と左右の大臼歯関係を調整する意図があります。

本問では下顎前歯の舌側移動、下顎歯列正中の右方移動、左側AngleⅠ級大臼歯関係の確立が治療目標です。

画像の確認

実画像では、側貌に口唇突出があり、口腔内では下顎歯列正中の偏位と左右で異なる大臼歯関係がみられる。下顎前歯の舌側移動、下顎正中の右方移動、左側Angle I級関係の確立を図る正答b・c・eに対応する。

選択肢の確認

a.骨格性Ⅱ級の改善
誤り。
歯の移動だけで骨格性Ⅱ級そのものを改善することはできません。本問の抜歯計画は歯槽性の突出と非対称の改善を目的とします。

b.下顎前歯の舌側移動
正しい。
抜歯空隙を利用して下顎前歯を舌側へ移動し、口元の突出感を改善します。

c.下顎歯列正中の右方移動
正しい。
左右で異なる下顎小臼歯抜去部位と空隙閉鎖を利用して、下顎歯列正中を右方へ移動します。

d.上顎右側大臼歯の遠心移動
誤り。
上顎右側第一小臼歯を抜去しており、主な空隙利用は前歯後退です。右側大臼歯の遠心移動を治療目標とはしません。

e.左側AngleⅠ級の大臼歯関係の確立
正しい。
左側の抜歯部位と空隙閉鎖を調整し、左側AngleⅠ級の大臼歯関係を確立します。

覚えるポイント

  • 非対称抜歯は正中線と左右大臼歯関係を調整するために用います。
  • 口唇突出の改善では前歯を舌側移動します。
  • 抜歯部位ごとに前歯後退と臼歯移動の配分を考えます。

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