118B078|第118回 歯科医師国家試験 過去問
20 歳の女性。下顎の前突感と前歯の咬み合わせが悪いことを主訴として来院し た。8 、8 8 抜歯後、外科的矯正治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊 No. 25A)、口腔内写真(別冊No. 25B)及びエックス線画像(別冊No. 25C)を別に 示す。セファロ分析の結果を図に示す。 適切な治療方針はどれか。1 つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
外科的矯正治療では、歯列内の空隙不足と上下顎骨のどちらに骨格的問題があるかを分けて考えます。
解説
本症例では追加の小臼歯抜去を行わずに術前矯正を進め、下顎枝矢状分割術〈SSRO〉で下顎を後方移動します。すでに智歯は抜去されており、小臼歯抜去で歯性の空隙を追加するより、下顎骨の前後的位置を外科的に改善することが治療の中心です。
上顎骨の位置異常や咬合平面異常が主問題でなければLe FortⅠ型骨切り術を追加せず、下顎単独手術で骨格性下顎前突と反対咬合を改善します。
画像の確認
実画像では、側貌で下顎前突が目立ち、口腔内では前歯部反対咬合を示す一方、歯列の叢生は軽度である。小臼歯を追加抜歯せず下顎枝矢状分割術で下顎を後退させる正答aに対応する。
選択肢の確認
a.非抜歯、下顎枝矢状分割術
正答。最も適切です。
追加抜歯を行わず術前矯正し、SSROで下顎後退を行うことで骨格性下顎前突を改善します。
b.4 4 の抜歯、下顎枝矢状分割術
誤り。
小臼歯抜去による追加空隙確保を必要とする所見が治療目標ではなく、非抜歯が適切です。
c.非抜歯、Le FortⅠ型骨切り術、下顎枝矢状分割術
誤り。
上顎骨切り術を必要とする上顎骨の位置・咬合平面異常が主問題ではないため、上下顎移動術は過剰です。
d.4 4 の抜歯、Le FortⅠ型骨切り術、下顎枝矢状分割術
誤り。
小臼歯抜去とLe FortⅠ型骨切り術の双方が不要です。
e.4 4 の抜歯、Le FortⅠ型骨切り術、下顎枝矢状分割術 4 4
誤り。
記載された追加抜歯と上下顎骨切り術は、本症例の正しい治療方針ではありません。
覚えるポイント
- 骨格性下顎前突では歯性問題と骨格性問題を分けることが重要です。
- 下顎単独の問題ならSSRO単独を検討します。
- 抜歯は叢生量・前歯移動量に基づいて決めます。