119C033第119回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

28 歳の女性。矯正歯科治療後の下顎左側中切歯の歯肉退縮を主訴として来院し た。当該歯の露出根面は唇側中央部で4 mm であった。プロービング深さは全顎的 に3 mm 以下であった。術前の口腔内写真(別冊No. 7A)とエックス線画像(別冊 No. 7B)を別に示す。 歯周形成手術を実施する際に考慮すべき事項はどれか。3 つ選べ。

119C033の問題画像
3つ選択
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正解: a・b・d

正答

a、b、d

この問題のポイント

歯肉退縮に対する歯周形成手術では、根面被覆の予後を左右する歯槽骨の高さ、付着歯肉の幅、プラークコントロールを評価します。

解説

根面被覆術の術式選択と予後には、隣接面の歯槽骨・歯間乳頭の支持、退縮部の角化・付着歯肉量、歯の位置、歯肉の厚さなどが関係します。隣接面支持組織が保たれているほど完全根面被覆を期待しやすくなります。

また、術前に炎症を抑え、O’LearyのPCRなどを用いて良好なプラークコントロールを確認することが重要です。清掃不良のまま手術すると創傷治癒と長期安定性が低下します。

画像の確認

実画像Aでは下顎左側中切歯唇側の歯肉が4 mm退縮し、露出根面と狭い角化・付着歯肉がみられる。Bでは歯間部の歯槽骨高を評価できる。根面被覆の予知性には歯槽骨高、付着歯肉幅、十分なプラークコントロールを示すO’LearyのPCRを考慮する。

選択肢の確認

a.歯槽骨の高さ
正しい。
歯槽骨、とくに隣接面の支持組織の高さは根面被覆の達成可能性と予後に関係します。

b.付着歯肉の幅
正しい。
付着歯肉の幅はフラップデザインや移植の必要性を判断する重要な局所条件です。

c.知覚過敏の有無
誤り。
知覚過敏は患者の症状として治療適応に関係することがありますが、本問で術式実施時に必須となる3つの評価項目には含まれません。

d.O’Leary のPCR
正しい。
O’LearyのPCRでプラークコントロールを評価し、炎症を抑えてから手術します。

e.歯周ポケット内の細菌叢
誤り。
歯周ポケット内細菌叢の詳細分析をルーチンに行うことより、臨床的炎症と清掃状態の評価を優先します。

覚えるポイント

  • 根面被覆の予後は隣接面支持組織に左右されます。
  • 付着歯肉幅と歯肉の厚さを評価します。
  • 術前のプラークコントロールが創傷治癒に重要です。

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