46A104|第46回 救急救命士国家試験 過去問
塩酸による化学損傷で正しいのはどれか。1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4.経口摂取では胃穿孔を生じる。
この問題のポイント
塩酸などの酸による化学損傷は組織のタンパク質を凝固させ(凝固壊死)、痂皮を作るため深部に及びにくい一方、アルカリは組織を融解させて深部へ進みます(融解壊死)。酸を経口摂取すると胃の損傷・穿孔を起こします。
解説
酸は接触した組織を凝固させて痂皮を形成するため、損傷は比較的浅くとどまります。硫酸で黒色、硝酸で黄色を呈することがありますが、塩酸では白色〜灰色の凝固が主です。経口摂取した酸は食道を通過して胃に達し、胃壁の凝固壊死から穿孔を起こしやすいことが特徴です。皮膚の融解や深部への進展はアルカリの特徴で、低カルシウム血症はフッ化水素酸による損傷で問題になります。
選択肢の確認
1.損傷皮膚は融解する:融解壊死はアルカリの特徴です。
2.損傷部位は黒色を呈する:黒色は硫酸で特徴的であり、塩酸では典型的ではありません。
3.低カルシウム血症を生じる:フッ化水素酸の特徴です。
4.経口摂取では胃穿孔を生じる:酸の経口摂取で胃穿孔を来します。正答です。
5.真皮下などの深部に及びやすい:深部に進むのはアルカリの特徴です。
覚えるポイント
「酸=凝固壊死・浅い・胃穿孔」「アルカリ=融解壊死・深い・食道損傷」「フッ化水素酸=低カルシウム血症」。いずれも大量の水で洗浄します。