48D011|第48回 救急救命士国家試験 過去問
72歳の女性。末期大腸がんのため在宅で、塩酸モルヒネを中心静脈ラインから投与されていた。痛みのコントロールが悪く、かかりつけ医が塩酸モルヒネの投与量を日々増量していた。その後意識レベルの低下があり家族が訪問看護師を呼んだところ、以下の観察所見であった。 意識JCS100。瞳孔は両側1mm。脈拍60/分、整。血圧72/40mmHg。SpO2値96%。 この病態で認められる呼吸パターンは図のどれか。1つ選べ。

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正解: 1
正答
1.A
この問題のポイント
モルヒネの増量後に意識レベルが低下し、瞳孔が両側1mmに縮瞳している状態はオピオイドによる中毒です。オピオイドは呼吸中枢を抑制し、呼吸数が減って一回換気量は深くゆっくりした徐呼吸(図A)を来します。
解説
オピオイド中毒の三徴は縮瞳、呼吸抑制、意識障害です。呼吸抑制は呼吸回数の減少として現れ、図Aのように正常より間隔の長いゆっくりした呼吸パターンになります。図Bは浅く速い呼吸、Cは深く速い呼吸(クスマウル呼吸)、Dは周期的に増減して無呼吸を挟むチェーン・ストークス呼吸、Eは不規則な失調性呼吸です。オピオイドの呼吸抑制に対しては補助換気を行い、医療機関で拮抗薬(ナロキソン)を投与します。
選択肢の確認
1.A:ゆっくりした徐呼吸でオピオイドの呼吸抑制に一致します。正答です。
2.B:浅く速い呼吸で、オピオイド中毒の呼吸パターンではありません。
3.C:クスマウル呼吸で代謝性アシドーシスの呼吸です。
4.D:チェーン・ストークス呼吸です。
5.E:失調性呼吸で脳幹障害の呼吸です。
覚えるポイント
「オピオイド中毒=縮瞳・徐呼吸・意識障害→補助換気、ナロキソン」。