46D018|第46回 救急救命士国家試験 過去問
75歳の女性。朝に意識を失っているのを家族が発見して救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS100。呼吸数6/分。脈拍72/分、整。血圧166/94mmHg。体温34.5℃。SpO2値92%(酸素2L/分投与中)。四肢の麻痺は認めない。「慢性肺疾患で在宅酸素療法中で前回の受診時より酸素投与量が増量された」と家族から聴取した。 この傷病者の意識障害の原因として最も考えられるのはどれか。1つ選べ。
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正解: 5
正答
5.高二酸化炭素血症
この問題のポイント
在宅酸素療法中のCOPD患者で、酸素投与量が増量された後に呼吸数6/分の意識障害を来した場合は、CO2ナルコーシス(高二酸化炭素血症)が最も考えられます。
解説
慢性のCOPD患者は高いCO2に慣れており、呼吸の刺激が低酸素によって保たれています。酸素投与量を増やすと低酸素の刺激が失われて換気が減り、CO2がさらに蓄積して意識障害(CO2ナルコーシス)を起こします。SpO2 92%と酸素化は保たれているのに呼吸数が6/分と少なく意識障害があることが、高二酸化炭素血症を示しています。低酸素血症ならSpO2が低いはずで、低体温34.5℃や低血糖、電解質異常も鑑別しますが、経過から最も合うのは高二酸化炭素血症です。
選択肢の確認
1.低血糖:経過に合わず、血糖測定で除外します。
2.低体温:34.5℃は軽度で意識障害の主因とは考えにくいです。
3.低酸素血症:SpO2 92%で酸素化は保たれています。
4.電解質異常:経過から示唆する所見がありません。
5.高二酸化炭素血症:酸素増量後の徐呼吸と意識障害はCO2ナルコーシスです。正答です。
覚えるポイント
「COPD+酸素増量+徐呼吸・意識障害=CO2ナルコーシス」。対応は補助換気で、酸素を完全に止めることはしません。