47D018|第47回 救急救命士国家試験 過去問
78歳の男性。慢性肺疾患で在宅酸素療法中。朝に意識を失っているのを家族が発見して救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS100。呼吸数6/分。脈拍72/分、整。血圧162/92mmHg。体温35.0℃。SpO2値82%(酸素2L/分投与中)。四肢の麻痺は認めない。「前日の受診時に酸素量が増量された。」と家族から聴取した。 この傷病者への処置で最も有効なのはどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4.バッグ・バルブ・マスクによる換気
この問題のポイント
在宅酸素療法中に酸素量を増やされた後、呼吸数6/分と意識障害を来した傷病者はCO2ナルコーシスです。換気を補うバッグ・バルブ・マスクによる換気が最も有効です。
解説
慢性肺疾患の傷病者では高濃度酸素により呼吸の刺激が失われ、換気量が減ってCO2が蓄積し意識障害に至ります。SpO2 82%と低酸素も進んでいるため、酸素投与を減らすのではなく、バッグ・バルブ・マスクで換気そのものを補いCO2を排出させながら酸素化を改善することが最も有効です。ベンチュリーマスクやリザーバ付きマスクは自発呼吸が十分な場合の器材で、6/分の徐呼吸では換気を補えません。血糖測定や保温は補助的な対応です。
選択肢の確認
1.血糖値の測定:鑑別のために行いますが最も有効な処置ではありません。
2.電気毛布での保温:意識障害の原因への対応ではありません。
3.ベンチュリーマスクによる酸素投与:換気不全には効果が不十分です。
4.バッグ・バルブ・マスクによる換気:CO2ナルコーシスの換気不全に最も有効です。正答です。
5.リザーバ付き酸素マスクによる酸素投与:換気を補えず、CO2蓄積をさらに進めます。
覚えるポイント
「CO2ナルコーシス=徐呼吸・意識障害→バッグ・バルブ・マスクで換気を補う(酸素を止めない)」。