47D019第47回 救急救命士国家試験 過去問

70歳の男性。1時間前からの左手足の麻痺を訴えて救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS1。呼吸数20/分。脈拍148/分、不整。血圧138/76mmHg。左手が持ち上がらず、左の膝立てもできない。半側空間無視を認める。車内収容時の心電図モニター波形を示す。 適切な対応はどれか。1つ選べ。

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正解: 5

正答

5.血栓回収療法のできる病院へ搬送する。

この問題のポイント

突然の左片麻痺と半側空間無視、心房細動(脈拍148/分、不整)があれば心原性脳塞栓症による主幹動脈閉塞が疑われます。発症1時間で治療可能時間内のため、血栓回収療法のできる医療機関へ直接搬送します。

解説

図の心電図は不規則で幅の狭いQRSが続き、P波のない心房細動です。心房細動による血栓が脳の主幹動脈(中大脳動脈など)を閉塞すると、片麻痺に加えて半側空間無視や共同偏視などの皮質症状が出ます。主幹動脈閉塞には血栓回収療法が有効で、発症からの時間が短いほど効果が高いため、対応可能な病院を選定して速やかに搬送します。頭部挙上は脳灌流を下げ、血糖測定は行いますが搬送先選定より優先しません。心電図の伝送は心筋梗塞での対応、除細動パッドは脈がある心房細動には不要です。

選択肢の確認

1.頭部を挙上する:脳虚血では脳灌流を保つため頭部挙上は行いません。
2.血糖を測定する:行いますが、最も重要な対応は搬送先の選定です。
3.心電図を伝送する:脳卒中の対応ではありません。
4.除細動パッドを貼る:脈のある心房細動には不要です。
5.血栓回収療法のできる病院へ搬送する:主幹動脈閉塞が疑われ最も適切です。正答です。

覚えるポイント

「片麻痺+半側空間無視・失語・共同偏視=主幹動脈閉塞→血栓回収療法のできる病院へ、発症時刻を確認」。

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