49C007|第49回 救急救命士国家試験 過去問
75歳の女性。自宅で胸が苦しいと訴えた後に、意識消失したため家族が救急要請した。救急隊到着時観察所見:意識JCS1。呼吸数24/分。脈拍40/分。血圧100/70mmHg。SpO2値92%。救急車内収容後に一過性に意識を消失し回復した。意識消失時の心電図モニター波形を示す。意識消失の原因として最も考えられるのはどれか。1つ選べ。

解答・解説を見る
正解: 3
正答
3.脳血流減少
この問題のポイント
図の心電図モニター波形はP波が規則的に出現しているのにQRS波が長い間欠落しており、高度の房室ブロックによる心室の停止(徐脈)を示します。心室が拍出しない間に脳血流が途絶えて一過性の意識消失(アダムス・ストークス発作)を生じたと考えられます。
解説
本例は脈拍40/分の徐脈で、心電図では心房の興奮が心室に伝わらず数秒間QRS波が現れない区間があります。心拍出が途絶えると数秒で脳血流が減少して意識を失い、心室の拍動が再開すると意識が戻ります。低血糖や低酸素血症、頭蓋内圧亢進、高二酸化炭素血症は持続的な意識障害の原因になりますが、心電図と一致した一過性の意識消失は説明できません。搬送中は除細動パッドを装着し、心停止に備えます。
選択肢の確認
1.低血糖:一過性の意識消失と心電図所見は説明できません。
2.低酸素血症:SpO2 92%で、意識消失の主因ではありません。
3.脳血流減少:高度房室ブロックによる心拍出の途絶で脳血流が減少しました。正答です。
4.頭蓋内圧亢進:持続する意識障害を来し、心電図所見とは無関係です。
5.高二酸化炭素血症:徐々に進行する意識障害の原因です。
覚えるポイント
「徐脈+一過性意識消失=アダムス・ストークス発作(房室ブロック・洞不全)→脳血流減少」。