46D019第46回 救急救命士国家試験 過去問

64歳の男性。庭木の剪定中に2mの高さの脚立から転落し、隣人が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍84/分。血圧144/86mmHg。SpO2値98%。瞳孔径3㎜/3㎜。対光反射は両側迅速。左側頭部に裂傷を認め、後頸部から背部に疼痛を訴えている。上肢に麻痺はなく離握手も可能だが、両下肢を動かせない。 予想される損傷部位はどこか。1つ選べ。

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正解: 4

正答

4.胸髄

この問題のポイント

転落後、上肢の運動は保たれ両下肢が動かせない対麻痺は、胸髄以下の脊髄損傷を示します。上肢が正常であることから頸髄ではなく胸髄の損傷と推定されます。

解説

脊髄損傷では損傷高位以下の運動・感覚が障害されます。上肢の運動と離握手が可能で、両下肢のみが動かせない対麻痺は胸髄レベルの損傷を示します。頸髄損傷なら上肢も麻痺して四肢麻痺となります。大脳の障害では片側の麻痺、脳幹の障害では意識障害や脳神経症状を伴い、末梢神経の障害では両下肢全体の完全麻痺は起こりにくいです。意識清明で瞳孔や対光反射が正常なことも頭蓋内病変を否定する根拠です。

選択肢の確認

1.大脳:片麻痺を来し、両下肢だけの麻痺は説明できません。
2.脳幹:意識障害や瞳孔異常を伴います。
3.頸髄:上肢も麻痺し四肢麻痺になります。
4.胸髄:上肢が正常で両下肢が麻痺する対麻痺に一致します。正答です。
5.末梢神経:両下肢全体の対麻痺は説明できません。

覚えるポイント

「四肢麻痺=頸髄、対麻痺=胸髄・腰髄」。転落の受傷機転では脊椎運動制限を行い、後頸部から背部の痛みも記録します。

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