47D024|第47回 救急救命士国家試験 過去問
82歳の男性。突然の左側腹部から下腹部にかけての痛みを自覚し、その後血性下痢があったため家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍108/分、不整。血圧108/60mmHg。体温37.8℃。SpO2値94%。腹部は疼痛部位に圧痛を認めるのみで、反跳痛は認められない。 この傷病者の病変部位として可能性が高いのはどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4.結腸
この問題のポイント
高齢者の突然の左側腹部〜下腹部痛の後に血性下痢を来す経過は虚血性大腸炎の典型で、病変部位は下行結腸からS状結腸です。
解説
虚血性大腸炎は動脈硬化や便秘などで大腸の血流が一過性に低下して起こり、高齢者に多く、突然の左下腹部痛に続いて下痢と血便がみられます。心房細動があれば腸間膜動脈塞栓症も考えますが、本例は腹膜刺激症候がなく血性下痢を伴っている点で虚血性大腸炎に典型的です。好発部位は血流の境界域である脾彎曲部から下行結腸、S状結腸で、十二指腸や小腸(空腸・回腸)、肛門は該当しません。
選択肢の確認
1.十二指腸:左側腹部痛と血性下痢の原因としては典型的ではありません。
2.空腸:小腸の虚血は激烈な腹痛が主体で血性下痢は遅れます。
3.回腸:同様に典型的ではありません。
4.結腸:虚血性大腸炎の好発部位で本例に一致します。正答です。
5.肛門:痔核などで鮮血が付着しますが腹痛は伴いません。
覚えるポイント
「高齢者の突然の左下腹部痛→血性下痢=虚血性大腸炎(下行結腸・S状結腸)」。