49D035|第49回 救急救命士国家試験 過去問
70歳の女性。乗用車運転中に正面から民家の塀に衝突し受傷したため、目撃者が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS3。呼吸数28/分。脈拍108/分、整。血圧152/104mmHg。SpO2値96%。下腹部には水平に帯状の発赤と皮下出血とを認める。同部位の圧痛と反跳痛とを認める。エアバッグは作動していた。 この傷病者の損傷臓器として可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。
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正解: 2
正答
2.小腸
この問題のポイント
乗用車の正面衝突で下腹部に水平の帯状の発赤・皮下出血(シートベルト痕)があり、圧痛と反跳痛を認める場合は、腹部の圧迫による小腸損傷や腸間膜損傷が最も疑われます。
解説
腰ベルトが下腹部で腹部臓器を脊椎との間に圧迫すると、小腸(特に固定部の近く)や腸間膜、まれに膀胱や腰椎(チャンス骨折)が損傷されます。反跳痛は腸内容の漏出による腹膜炎の始まりを示します。胃や食道は上腹部・胸部にあり下腹部のシートベルトでは損傷されにくく、尿管は後腹膜にあり損傷は稀で、卵巣の損傷も典型的ではありません。
選択肢の確認
1.胃:上腹部にあり下腹部の圧迫では損傷されにくいです。
2.小腸:シートベルトによる圧迫で最も損傷されやすい臓器です。正答です。
3.食道:胸部にあり関係ありません。
4.尿管:後腹膜にあり損傷は稀です。
5.卵巣:典型的な損傷臓器ではありません。
覚えるポイント
「下腹部のシートベルト痕+腹膜刺激症候=小腸・腸間膜損傷(腰椎損傷の合併にも注意)」。