第46回・2023年
46D033|第46回 救急救命士国家試験 過去問
35歳の男性。乗用車運転中、対向車と衝突したため、通行人が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS3。呼吸数28/分。脈拍120/分、整。血圧80/60mmHg。SpO2値96%。外頸静脈は吸気時も怒張している。胸壁前面に打撲痕を認めるが呼吸音の左右差を認めず、皮下気腫を認めない。 この病態にみられる特徴的な所見はどれか。1つ選べ。
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正解2
正答
2.心音減弱
この問題のポイント
胸部打撲後のショックに頸静脈怒張があり、呼吸音の左右差や皮下気腫がないので心タンポナーデです。だから答えは2の心音減弱です。
解説
心タンポナーデは、心膜腔(心臓を包む袋の中)に血液がたまり、心臓が広がれなくなる閉塞性ショックです。
特徴はベックの三徴(血圧低下・頸静脈怒張・心音減弱)です。
心臓の周りに液体があると音が伝わりにくくなり、心音が小さく聞こえます。
緊張性気胸も頸静脈怒張とショックを来しますが、呼吸音の左右差や皮下気腫、気管偏位を伴います。
本例ではこれらが否定されているため、心タンポナーデと考えます。
喘鳴や陥没呼吸は気道の異常、皮膚紅潮は血液分布異常性ショックの所見です。
選択肢の確認
1.喘鳴:気道狭窄の所見で心タンポナーデにはみられません。
2.心音減弱:心膜腔の液体貯留による特徴的な所見です。正答です。
3.気管偏位:緊張性気胸の所見で、本例は呼吸音の左右差がなく否定的です。
4.陥没呼吸:気道狭窄の所見です。
5.皮膚紅潮:アナフィラキシーや敗血症の所見です。
覚えるポイント
「ベックの三徴=血圧低下・頸静脈怒張・心音減弱」「呼吸音の左右差なし+頸静脈怒張+ショック=心タンポナーデ」。
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