48D032|第48回 救急救命士国家試験 過去問
86歳の男性。乗用車運転中に誤って、ブレーキをかけることなく電柱に追突した。受傷から30分後に車外に救出された。 救急隊到着時観察所見:意識JCS2呼吸数32/分。脈拍142/分、整。血圧76/58mmHg。SpO2値98%。腹痛を訴えている。胸郭動揺や皮下気腫はなく、外出血もみられない。頸静脈怒張は認めない。傷病者の体表の写真を示す。 この傷病者のショックの原因として最も疑われる病態はどれか。1つ選べ。

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正解: 4
正答
4.腹腔内出血
この問題のポイント
写真の胸腹部に斜めに走る帯状の皮下出血(シートベルト痕)があり、腹痛、頻脈、血圧低下を認め、胸郭動揺・皮下気腫・頸静脈怒張がない場合は、腹腔内出血による出血性ショックを疑います。
解説
シートベルト痕は腹部に強い圧迫が加わったことを示し、肝臓や脾臓の損傷による腹腔内出血や腸管損傷を伴うことが多いです。脈拍142/分、血圧76/58mmHgのショックに腹痛を伴い、外出血や胸部の所見がないため、腹腔内出血が最も疑われます。腹膜炎は時間が経ってから、脊髄損傷では徐脈と麻痺、緊張性気胸では呼吸音の左右差と皮下気腫、心タンポナーデでは頸静脈怒張がみられ、いずれも本例に合いません。
選択肢の確認
1.腹膜炎:発症直後の急速なショックの原因としては典型的ではありません。
2.脊髄損傷:徐脈と麻痺がなく否定的です。
3.緊張性気胸:呼吸音の左右差や皮下気腫がなく否定的です。
4.腹腔内出血:シートベルト痕+腹痛+出血性ショックに一致します。正答です。
5.心タンポナーデ:頸静脈怒張がなく否定的です。
覚えるポイント
「シートベルト痕+腹痛+ショック=腹腔内出血(肝・脾損傷)→ロードアンドゴー」。