49D034|第49回 救急救命士国家試験 過去問
6歳の男児。自宅内で遊んでいた際にタンスに頭をぶつけて受傷し、頭部を傾けたまま動かせないため父親が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数20/分。脈拍84/分、整。血圧100/62mmHg。SpO2値99%。四肢の筋力低下・感覚低下を認めない。この傷病者の外見を図に示す。 この傷病者の損傷形態として疑われるのはどれか。1つ選べ。

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正解: 4
正答
4.環軸関節亜脱臼
この問題のポイント
小児が頭部を打った後に頭を傾けたまま動かせない(斜頸)状態で、神経症状がない場合は、環椎(第1頸椎)と軸椎(第2頸椎)の間の環軸関節回旋位固定(亜脱臼)が疑われます。
解説
小児は靱帯が緩く関節が柔らかいため、軽い外傷や上気道炎の後に環軸関節が回旋した位置で固定され、頭を一方に傾けて反対に回した斜頸の姿勢をとります。図の児は頭部を傾けて固定しており、四肢の神経症状はありません。ハングマン骨折は軸椎の骨折で高エネルギー外傷、引き抜き損傷は腕神経叢の損傷で上肢の麻痺、椎間板ヘルニアは小児では稀、非骨傷性脊髄損傷は神経症状を伴います。頸椎を無理に整復せず、そのままの位置で固定して搬送します。
選択肢の確認
1.引き抜き損傷:上肢の麻痺を来す腕神経叢の損傷です。
2.ハングマン骨折:高エネルギーの過伸展外傷で起こります。
3.椎間板ヘルニア:小児では稀です。
4.環軸関節亜脱臼:小児の外傷後の斜頸に特徴的です。正答です。
5.非骨傷性脊髄損傷:神経症状を伴います。
覚えるポイント
「小児の頭部打撲後の斜頸(頭が傾いて動かせない)=環軸関節回旋位固定→そのままの位置で固定」。