48D021第48回 救急救命士国家試験 過去問

50歳の男性。妻がトイレで倒れた夫をみつけ、救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数18/分。脈拍54/分、整。血圧96/62mmHg。体温36.0℃。SpO2値99%。顔面蒼白と冷汗とを認める。側頭部に挫傷を認める。「排尿中に目の前が白くなり気が遠くなった。」と訴える。 この病態の成因はどれか。1つ選べ。

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正解: 5

正答

5.迷走神経系の活動亢進

この問題のポイント

排尿中に目の前が白くなり気が遠くなった、徐脈、顔面蒼白、冷汗は排尿失神(状況失神)です。排尿に伴う迷走神経反射で徐脈と血管拡張が起こり、脳血流が一時的に低下します。

解説

排尿失神は反射性(神経調節性)失神の一種で、夜間の排尿時や飲酒後に多く、迷走神経の活動が亢進して徐脈と血圧低下が生じ、脳血流が減少して失神します。意識は速やかに回復し、本例のように顔面蒼白と冷汗、徐脈が特徴です。髄膜の刺激はくも膜下出血、心収縮力の減少は心原性ショック、頭部への衝撃は転倒後の二次的な外傷、エネルギー源の枯渇は低血糖の機序で、本例の失神の成因ではありません。側頭部の挫傷は転倒による二次的損傷として観察します。

選択肢の確認

1.髄膜への刺激:くも膜下出血などの機序です。
2.心収縮力の減少:心原性の機序で本例には合いません。
3.頭部への強い衝撃:転倒による二次的な損傷です。
4.エネルギー源の枯渇:低血糖の機序です。
5.迷走神経系の活動亢進:排尿失神の成因です。正答です。

覚えるポイント

「排尿・排便・咳・食後の失神=状況失神(迷走神経反射→徐脈・血圧低下)」。転倒による頭部外傷も評価します。

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