49D019|第49回 救急救命士国家試験 過去問
40代の男性。馬に蹴り飛ばされて救急要請された。 救急隊到着時観察所見:意識JCS1。呼吸数24/分。脈拍100/分。血圧140/86mmHg。SpO2値93%。瞳孔径3mm/3mm。前額部に裂傷を認め、右鼠径部に打撲痕がある。右下肢が蒼白である。両上肢は動かせるが、右下肢に感覚異常と運動麻痺とを認める。 右下肢麻痺の原因となる損傷部位はどこか。1つ選べ。
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正解: 1
正答
1.動脈
この問題のポイント
右鼠径部の打撲痕があり、右下肢が蒼白で感覚異常と運動麻痺を認める場合は、大腿動脈の損傷による急性下肢虚血です。5P(疼痛・蒼白・脈拍消失・知覚異常・麻痺)のうち蒼白は動脈損傷を示す所見です。
解説
鼠径部は大腿動脈が浅い位置を走るため、馬に蹴られるような強い鈍的外力で動脈が損傷(内膜損傷・閉塞)されることがあります。動脈血流が途絶えると下肢は蒼白・冷感を呈し、神経が虚血に陥って感覚異常と運動麻痺が生じます。脊髄や神経根の損傷では両側性や皮膚分節に沿った症状で、蒼白は伴いません。大脳の障害は片麻痺で顔面や上肢も含みます。静脈損傷では腫脹とうっ血を来しますが蒼白や麻痺は典型的ではありません。
選択肢の確認
1.動脈:蒼白と麻痺・感覚異常は動脈損傷による虚血の所見です。正答です。
2.静脈:腫脹とうっ血が主で蒼白にはなりません。
3.大脳:片麻痺で上肢も障害されます。
4.脊髄:両下肢の症状が主で蒼白は伴いません。
5.神経根:蒼白は伴いません。
覚えるポイント
「四肢の蒼白+冷感+脈拍消失+麻痺・感覚異常=動脈損傷(急性虚血)、6時間以内の血行再建」。