47D038|第47回 救急救命士国家試験 過去問
38歳の男性。大量飲酒後に階段から転落しそのまま就寝していた。翌朝家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS1。呼吸数24/分。脈拍100/分、整。血圧120/62mmHg。傷病者は右下腿の疼痛、異常感覚および運動麻痺を訴え、同部位は皮下出血、変形および著明な緊満を認め、足背動脈は触知しない。 この病態で最も遅れて出現する症候はどれか。1つ選べ。
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正解: 2
正答
2.脈拍消失
この問題のポイント
外傷後の下腿の腫脹・緊満と疼痛、異常感覚、運動麻痺はコンパートメント症候群です。症状は疼痛・異常感覚から始まり、運動麻痺、そして最も遅れて脈拍消失が出現します。
解説
コンパートメント症候群は筋区画内の圧が上昇して筋と神経が虚血に陥る病態で、初期は受傷に不釣り合いな強い疼痛と他動的伸展時の痛み、次いで神経の虚血による異常感覚と運動麻痺が現れます。区画内圧が動脈圧を超えて脈拍が消失するのは末期であり、脈が触れるからといって否定できません。本例は足背動脈が触知できず、すでに進行した状態で緊急の筋膜切開が必要です。
選択肢の確認
1.疼痛:最も早く出現します。
2.脈拍消失:最も遅れて出現する末期の所見です。正答です。
3.皮下出血:受傷直後からみられます。
4.異常感覚:神経虚血の比較的早期の所見です。
5.運動麻痺:異常感覚に続いて出現します。
覚えるポイント
「コンパートメント症候群=疼痛→異常感覚→運動麻痺→脈拍消失(最後)」「脈があっても否定しない」。