第46回・2023年

46C008|第46回 救急救命士国家試験 過去問

80歳の男性。昼食後に強い腰痛を訴え、家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS10。呼吸数32/分。脈拍140/分。血圧72/40mmHg。SpO2値測定不能。皮膚蒼白で冷汗を認める。 この傷病者でまず疑うべき疾患はどれか。1つ選べ。

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正解5

正答

5.腹部大動脈瘤破裂

この問題のポイント

高齢男性の突然の腰痛に出血性ショックの所見が重なるので答えは5です。腹部大動脈瘤が破裂して大量出血していると考えます。

解説

腹部大動脈瘤(お腹の大動脈がこぶ状にふくらむ病気)は高齢男性、高血圧や喫煙歴のある人に多いです。
破裂すると後腹膜(お腹の後ろ側)に大量出血し、腰痛や腹痛とともに急速にショックになります。
本例の頻脈・低血圧・皮膚蒼白・冷汗は出血性ショックの所見です。
尿管結石は激しい痛みでもショックにはなりにくいです。
急性膵炎や脊柱管狭窄症も急激なショックの原因としては典型的ではありません。
急性心筋梗塞も鑑別に上がりますが、腰痛+ショックの高齢者ではまず大動脈瘤破裂を考え、手術可能な病院へ搬送します。

選択肢の確認

1.尿管結石:激痛ですがショックにはなりません。
2.急性膵炎:上腹部痛が主体でショックは進行後です。
3.急性心筋梗塞:鑑別は必要ですが、腰痛とショックの組み合わせでは大動脈瘤破裂が優先されます。
4.脊柱管狭窄症:慢性の疾患でショックは起こしません。
5.腹部大動脈瘤破裂:腰痛と出血性ショックの組み合わせで最も疑われます。正答です。

覚えるポイント

「高齢者の突然の腰痛・腹痛+ショック=腹部大動脈瘤破裂」。腹部の拍動性腫瘤を確認し、圧迫は避けて速やかに搬送します。

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