第46回・2023年

46C010|第46回 救急救命士国家試験 過去問

63歳の男性。某年7月某日、午前11時頃、山で倒れているのを通行人が発見し救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS100。呼吸数32/分。脈拍188/分。血圧60mmHg(触診)。体温39.6℃。明らかな麻痺や痙攣はない。体表は乾燥しており、外気温は35℃である。直近の救急病院までの搬送に1時間を要する見込みである。 この傷病者への対応として適切なのはどれか。1つ選べ。

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正解5

正答

5.乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保及び輸液の指示要請を行う。

この問題のポイント

Ⅲ度熱中症でショック状態、しかも搬送に1時間かかるので答えは5です。現場から静脈路確保と輸液の指示要請を行い、冷やしながら搬送します。

解説

炎天下での意識障害、体温39.6℃、乾燥した皮膚、頻脈と血圧低下はⅢ度(最重症)熱中症のショック状態です。
救急救命士は、悪化するショックや長時間搬送が見込まれる重症傷病者に、医師の指示で乳酸リンゲル液の静脈路確保と輸液ができます。
本例は熱中症による脱水とショックで、搬送に1時間かかるため輸液の適応です。
意識JCS100の傷病者に冷水を飲ませると、誤嚥や窒息の危険があります。
血糖測定も意識障害の評価として行いますが、最も適切な対応はショックへの輸液です。
麻痺や痙攣がなく外傷の情報もないため全身固定は不要で、自発呼吸があるため声門上気道デバイスの適応もありません。

選択肢の確認

1.全身固定を行う。:外傷の所見や情報がなく不要です。
2.冷水を飲ませる。:意識障害があり誤嚥の危険があります。
3.血糖値を測定する。:行ってもよいですが、ショックへの輸液が最も適切です。
4.声門上気道デバイスの指示要請を行う。:自発呼吸があり適応ではありません。
5.乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保及び輸液の指示要請を行う。:ショック状態で長時間搬送のため適切です。正答です。

覚えるポイント

「Ⅲ度熱中症+ショック+長時間搬送=静脈路確保・輸液の指示要請、積極的冷却、意識障害では経口摂取禁止」。

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