第46回・2023年

46D021|第46回 救急救命士国家試験 過去問

70歳の男性。咳とともに血を吐いたため家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS10。呼吸数32/分。脈拍116/分。血圧100/70mmHg。SpO2値78%。周囲の床にはコップ2杯分ほどの鮮紅色の血だまりがある。胸部聴診にて両肺のラ音が認められる。直ちに高流量酸素投与を開始したが、SpO2値は84%であった。 次に行うべき対応について適切なのはどれか。1つ選べ。

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正解1

正答

1.補助換気を行う。

この問題のポイント

高流量酸素でもSpO2が84%までしか上がらないので答えは1の補助換気です。血液が気道に入って換気が悪くなっているため、バッグ・バルブ・マスクで呼吸を助けます。

解説

喀血(気道からの出血)では血液が気道に流れ込み、肺での換気とガス交換が障害されます。
頻呼吸、両肺のラ音、酸素投与でも改善しない低酸素は、呼吸不全の進行を示します。
そこで補助換気で換気そのものを補う必要があります。
鼻根部の圧迫は鼻出血の処置で、喀血には意味がありません。
ショック体位は血液が気道へ流れ込みやすくなるため喀血では避け、患側を下にした側臥位や起坐位が望ましいです。
N95マスクは結核疑いのときに隊員が着けるもので、傷病者に着ける資器材ではありません。
静脈路確保はショックへの対応ですが、呼吸不全の改善が優先です。

選択肢の確認

1.補助換気を行う。:酸素投与で改善しない低酸素に対する適切な処置です。正答です。
2.鼻根部を圧迫する。:鼻出血の処置であり喀血には無効です。
3.ショック体位にする。:血液が気道へ流れ込みやすくなり不適切です。
4.傷病者にN95マスクを装着する。:N95マスクは隊員の防護用です。
5.静脈路確保と輸液の指示を要請する。:換気の改善が優先されます。

覚えるポイント

「酸素投与でも改善しない低酸素=換気不全→補助換気」「喀血はショック体位にせず、気道への血液流入を防ぐ」。

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