第46回・2023年

46D028|第46回 救急救命士国家試験 過去問

68歳の男性。自宅で就寝中に豪雨により裏山が崩れ、下肢が家具の下敷きになり、家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数32/分。脈拍84/分、整。血圧106/72mmHg。SpO2値96%。救出までに2時間程度かかるため、輸液を行い救出した。救出後の心電図モニター波形を別に示す。 この心電図異常の原因はどれか。1つ選べ。

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正解4

正答

4.細胞内成分流出

この問題のポイント

長時間挟まれた下肢を救出した後の心電図異常なので答えは4です。つぶれた筋肉からカリウムなどの細胞内成分が血液に流れ出す、クラッシュ症候群による高カリウム血症です。

解説

クラッシュ症候群では、圧迫されて壊死した筋肉の中身が、圧迫を解除した瞬間に全身へ流れ込みます。
流れ出すのはカリウム、ミオグロビン、乳酸などの細胞内成分です。
カリウムが増える(高カリウム血症)と、心電図にテント状T波やQRS幅の拡大が出ます。
これは致死性不整脈や心停止の原因になります。
ミオグロビンは腎臓を詰まらせて急性腎不全を起こします。
救出前からの輸液が予防に重要で、救出後は心電図モニターを続けます。
低血糖、低体温、低酸素血症、循環血液量減少は本例の心電図異常の直接の原因ではありません。

選択肢の確認

1.低血糖:心電図異常の原因ではありません。
2.低体温:J波などが出現しますが本例の経過には合いません。
3.低酸素血症:SpO2 96%で否定的です。
4.細胞内成分流出:カリウムの流出による高カリウム血症が心電図異常の原因です。正答です。
5.循環血液量減少:血圧は保たれており、輸液も行われています。

覚えるポイント

「長時間の圧迫→救出後の高カリウム血症・ミオグロビン尿=クラッシュ症候群」。救出前の輸液と心電図監視が重要です。

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